Liverpool大学

リヴァープール大学は学生数2万人を超える英国を代表する国立大学で、1平方kmを超える巨大な敷地一帯に理学部、工学部、医学部、芸術学部など多数の学部があります。視覚機能関係はSchool of health Sciences, A vision of healthで、 Thompson Yates Buildingの1階にあります。レセプションで名前と日本から来たことを告げると「遠いところからご苦労様」と笑顔で返され、教授のいるオフィスへと案内されました。

Anna教授から他の講師の方々に順に紹介され、その後さっそく機材や実習室などをみせてもらいました。KAY Pictureなど細かい機器は日本と若干異なる印象を受けましたが、全体的には検査法も含め日本とほぼ同じでした。

The New Frisby Davis Distance Stereotest、Hess赤緑試験のミラー式のもの、大型弱視鏡の図形と本体。

日本では珍しいCity University Colour Vision Test(色覚検査)などイギリス製のものやドイツ製など欧州製品が数多くありました。

昼食は大学近くにあるメトロポリタン教会(Metropolitan Cathedral)に併設されたカフェでサンドイッチを食べました。教会はとてもモダンで斬新な建物でした。

イギリスの視能訓練士の養成施設はLiverpool大学の他、シェフィールド大学(The University of Sheffield)、スコットランドのグラスゴー大学(The University of Glasgow)など数校のみです。そのため視能訓練士の数はイギリス全土で1,000人程度で、またその多くが小児の斜視・弱視などの視能訓練に従事しているということでした。日本の視能訓練士の数は1万人を超えていると伝えると、驚いていました。実際、日本の視能訓練士の数は世界一です。

Liverpool大学は研究機関のため、全ての学部が協力して研究を行っており、今回ちょうど新しい視覚検査機器を開発しているということで理工学部の施設に案内してもらいお話を聞くこともできました。夏休み期間のため学内には数名の学生しかいませんでしたが、皆真面目に研究に取り組んでいる様子が伺えました。まだまだ書きたいことはたくさんあるのですが、長くなってしまうので割愛します。

The Beatles streetと港の夕日

Moorfields Eye Hospital

翌朝早くに列車に乗ってロンドンに向かいムーアフィールド眼科病院(Moorfields Eye Hospital)を訪ねました。ムーアフィールド眼科病院はNHS(National Health Service)の下で運営されるイギリス国内最大級(本部によると世界最大級)の国立眼科医療機関・教育機関で、国際視能訓練士協会の本部があります。NHSはイギリスにおける国民健康サービスで、イギリス在住なら無料で加入、医療費も無料という夢のようなサービスですが受診までに数日要することもあり、その間に病気が治る、また逆に悪化してしまうケースなどもあるようです。

非常に大きな眼科病院で、各検査ごとにフロアとスペースがとられていました。患者の年齢層も様々でした。国立病院ですが、メインホールに民間のカフェテリアや売店があったり、ピアノが置かれてあったり、割と自由な印象を受けました。

最後に

短期間でしたが、他国の視能訓練士の現状、また養成校のカリキュラムなどを肌で感じることができ大変勉強になりました。今後の教育に生かせればと思います。(写真:左からAshli先生、Anna教授、筆者)

視能訓練士

今回は久々の1人旅で、イギリス北部スコットランドから中部へ、そこからロンドン、そしてユーロスターでパリを経て帰国しました。移動は全て列車、各都市においては観光名所などにはほとんど行かずひたすら街を散策していました。経済不況や失業者、テロ事件など様々な問題を抱えるヨーロッパですが、庶民の暮らしぶりは精力的・活動的で、皆生き生きしていたのが印象的でした。(写真:EdinburghとParis)